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「やりたいこと」が見つからない【ProGymコラム#2】

何をしたいのかよく分からない、やりたいことが特に無い、と言う子供は意外にたくさんいます。子供に限らず大人であっても、何年も自分探しを続ける若者、仕事でもプライベートでも充実感を感じられずにボヤいている社会人、定年後に魂が抜けたようになる年配の人など、やりたいことを見つけられない人はたくさんいます。そんな人たちが「やりたいこと」を見つけるにはどうしたら良いのでしょうか?

考える前に行動を起こす

ある行為が自分の「やりたいこと」であるかどうかは、実際に行動を起こさないと判断がつかないものです。少しでも気になったことがあれば、あれこれ考える前に行動しましょう。明らかに自分のやりたいことではない、これ以上続けたくないと感じたら、すぐに見切りをつけて次の行動に切り替えましょう。そうやって、好奇心に身を任せて「やりたいこと」だと感じるまで行動し続けるのです。自分のペースで、休み休みでも構いません。インターバルが多少長くなったとしても、諦めなければ良いのです。

ここで大事なことは、やる時は全力で取り組むということです。今ある環境の中でベストを尽くします。安易に環境のせいにしたり余力を残したりするような行動には、心の奥底にあるモヤモヤとした自分の感情を呼び覚ます力はありません。

経験を重ねて自己理解を深める

漫然と「やりたいこと」を探すのは、砂漠で一本の針を探すようなもので、かなり無謀なことです。考えるより行動が先とは言っても、いつまでも何の手がかりもなく探し続けていると、心が折れてしまいます。自分が何を好きで、どんなことで心が弾むのか、何に喜びや幸せを感じるのか、を意識しながら行動することが大切です。行動を垂れ流すのではなく、経験したことを自分の中に蓄積して、自己理解を深めることで、「やりたいこと」に対する感度を高めるのです。

ただ、どれだけ経験値や感度が上がったとしても、行動する前に判断ができるようになるわけではありません。行動した結果、やっぱり違ったという可能性がゼロにはなることは無いのです。効率やゼロリスクを追及するあまり行動が停滞してしまうと、結局いつまで経っても「やりたいこと」を見つけることができません。

それでもやっぱり地道に探し続けるのは苦しいものです。誰かに言われて嫌々探し続けることは、拷問を受けているようなものです。探すこと自体が「やりたいこと」でなくなってしまいます。見つかるまで探し続けるためには、モチベーションが必要です。探す行為自体を楽しむことです。まだ知らないことを知りたい、未経験のことを体験したいといった好奇心を刺激する。やるからには成長したい、自分なりにこだわりを表現したい。仲間と一緒に何かを成し遂げたいなど。抽象的なことで構わないので、行動する目的を設定することでモチベーションを高めましょう。

子供たちに呪いをかけない

元来、子供は「やりたいこと」を見つける達人です。成長期は、未経験のことに好奇心を持って多くのことに挑戦し、自分の視野や世界を広げる大切な時期です。誰に言われたわけでもなく自発的にいろんなことを経験する中で、自分の感情と向き合い、自己理解を深めていくのです。しかし、成長の途中でいつの間にか「やりたいこと」を見つけることができなくなる子供がいます。それは何故なのでしょう?

子供たちにとって、大人の言葉の威力は絶大です。大人は、危険なことから守るため、社会で上手く生きてくため、様々な助言をします。その時に、大人の言う通りにしないと悪い子、大人に理解できないことをすると変な子、という評価をしてしまいがちです。大人に見放されたら困るので、子供は好奇心に身を任せた行動を自重し、大人に気に入られる行動を探すようになります。これでは、「やりたいこと」を見つけられるはずがありません。

未熟な子供たちを導くことは大人の責任ですが、必要以上に行動を誘導したり制限したりすることは、子供たちから自由を奪う呪いをかけるようなものです。そして残念なことに、呪いにかかった子供も周りの子供に対して呪いをかけるようになります。しかし、良かれと思ってしていることなので、自分が誰かに呪いをかけていることに気づかないことがほとんどです。自分や周りの人の言動が子供の自由を縛っているかもしれない。常にそう意識しながら子供と接したいものです。

ProGymは、「自由で楽しい創作クラブ」です。 「やりたいこと」を見つけようと行動し続ける人を応援します!

(文)白髪のおじさん

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